「世界史で学べ!地政学/茂木誠」(祥伝社)
歴史を学ぶと一口にいえど、そのアプローチには幾多の方法があります。
宗教学の観点からのアプローチ、イデオロギーの観点からのアプローチ、そして地政学からのアプローチもその方法のひとつにほかなりません。
この一冊を読むことで、大国間覇権争いのリアリズムを知ることができるとともに、歴史の勝者、敗者が単なる正義と悪の関係ではなく、大陸・海域の領域争奪戦の結果によるものでもあるという見方をすることができるようにもなりました。
いまあるこの時代は、歴史の最先端です。
過去の出来事を教養として身につけ、歴史を点ではなく線で捉えなおすことができれば、現在の世界情勢あるいは世界の中の日本の状況を、より鮮明に理解することにつながるのではないかと思います。
<目次>
第1章 アメリカ帝国の衰退は不可避なのか?
第2章 台頭する中国はなぜ「悪魔」に変貌したのか?
第3章 朝鮮半島
第4章 東南アジア諸国の合従連衡
第5章 インドの台頭は世界をどう変えるのか?
第6章 ロシア
第7章 拡大し過ぎたヨーロッパ
第8章 永遠の火薬庫中東1 サイクス・ピコ協定にはじまる紛争
第9章 永遠の火薬庫中東2 トルコ、イラン、イスラエル
第10章 収奪された母なる大地アフリカ
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■□□□ 難
<一節ピックアップ>
「アメリカ、ロシア、中国、EU(欧州連合)。各国のすぐれた指導者はリアリズムでモノを考え、行動しています。それが道徳的に正しいかどうかはどうでもよく、プーチン大統領や習近平国家主席がそういう動機で行動しているという事実(リアリティ)が重要なのです。相手の思考方法、世界のルールを熟知すれば近未来予想も可能になり、日本のとるべき選択肢もはっきり見えてくるでしょう。本署は、今日の国際紛争を地政学的見方から読み解いたものです。」
<あわせて読みたい>
・「大世界史 現代を生きぬく最強の教科書/池上彰、佐藤優」(文春親書)
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