「社会の真実の見つけかた/堤未果」(岩波ジュニア新書)
真実というものは、自分で実際に体験して初めて分かるものではないかと思います。
しかしながら、時間も環境も限られている私たちは、体験できるものに限りがあるのも事実です。
では体験するに及ばない事柄の真実は、どのように見つければ良いのか。
アメリカを例にとり、「9.11同時多発テロ」「教育改革」「マスコミによる報道」などをテーマに挙げ、何が真実であったのかを読み解こうとする一冊です。
メディアの情報は鵜呑みにしないという風潮が一般的になってきましたが、鵜呑みにしないからといって真実に近づいたというわけではありません。
また、大きな流れの中にあるものほど真実には近づけないのでしょう。
個人的に真実について考えるとき、自分で体験して確信があるもの以外については、はっきりと「分からない」という態度をとることがベストな選択なのではないかと思うようになりました。
<目次>
第1章 戦争の作りかた
第2章 教育がビジネスになる
第3章 メディアがみせるイメージはウソ?ホント?
第4章 社会は変えられる
<一節ピックアップ>
「わかったふりをしないこと。どんな結果になってもよし。先生たちは〇も×もつけなかった。どのみち体験から学んだことしか残らないのだから、失敗しないよう親や先生が手を出しても無駄なのだ。やってごらん、見守っているから。そうやって一つひとつ自分で手に入れたものは、いつしか本物の自信にかわってゆく。」
<あわせて読みたい>
・「0(ゼロ)ベース思考 どんな難問もシンプルに解決できる/スティーブン・レヴィット、スティーブン・ダブナー」(ダイヤモンド社)
・「99%の人が知らないこの世界の秘密 <彼ら>にだまされるな!/内海聡」(イースト・プレス)
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難
↓『なにごとも体験して初めて分かるものだ!』と思う方は、是非シェアを!
コメント
コメントが見つかりません。