その女アレックス/ピエール・ルメートル

2015年10月04日 00:00

『未読の方が羨ましいと思えるほどの衝撃的なラスト』

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その女アレックス (文春文庫)

「その女アレックス/ピエール・ルメートル」(文春文庫)


物語は、ジャン=ピエール・トラリユーによるアレックスの誘拐、監禁から始まります。

拷問に近いその監禁の様子が詳細に描かれ、想像するたびに身震いするほど恐ろしいものであり、アレックスがどのような末路を辿るのか、この時点では容易に察することもできたでしょう。

しかし、そうした予想を吹き飛ばすように、ここから思いも寄らない物語へと発展していきます。

読み手の想像をことごとく裏切っていく展開に、いつの間にか時間を忘れて読み耽っていました。

まだ読まれていない方が羨ましいと思えるほどのラストが、とても衝撃的な一冊です。

<あわせて読みたい>

「一九八四年[新訳版]/ジョージ・オーウェル」(ハヤカワepi文庫)

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディック」(ハヤカワ文庫SF)

読書時間:短 ■■■□□ 長

読み易さ:易 ■■□□□ 難


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