「死神の精度/伊坂幸太郎」(文春文庫)
死神の仕事は、担当する人間を調査し、8日後の死について「可」または「見送り」の判断を下すこと。
「どうせ"可"なんだろう?」
多くの死神が、調査もそこそこに「可」の判断を下すなか、死神『千葉』は仕事はきっちりとやることにこだわりを持つ。
「やるべきことはやるが、余計なことはやるべきではない」
担当する人間に深く立ち入るつもりはないのだろうが、『千葉』が担当するその人間の最期に大きな影響を与えることは間違いない。
世間ずれした言動、大好きなミュージックへの執着、死神『千葉』のキャラクターの魅力は言うまでもなく、死神の視点からみる人間観の一節も楽しめるおすすめの一冊です。
<目次>
1. 死神の精度
2. 死神と藤田
3. 吹雪に死神
4. 恋愛で死神
5. 旅路を死神
6. 死神対老女
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■□□□□ 難
<一節ピックアップ>
「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」
「何だよそれ」
「昔、私が仕事で会った男が言っていた」
確か、二千年ほど前にいた思想家だ。
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