How Google Works 私たちの働き方とマネジメント/エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ

2015年05月13日 00:00

『スマート・クリエイティブの活躍できる環境をつくるには』

「How Google Works 私たちの働き方とマネジメント/エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ」(日本経済新聞出版社)


グーグル現会長のエリック・シュミットと、CEOアドバイザーのジョナサン・ローゼンバーグの共著で、グーグルで成功するためのビジネス(働き方)およびマネジメントの方法が凝縮された一冊です。

グーグルが、目を見張るほどのスピードでこれほどの大企業に成長させてきた経営方針には、どのような秘密が隠されているのでしょうか。

企業が最高のプロダクトを生み出しつづける能力をもつには、「スマート・クリエイティブ」を惹きつけ、彼らが偉業を成し遂げられる環境をつくりだすことが唯一の道である、と書かれています。

では、その「スマート・クリエイティブ」とはどういう人材なのでしょう。

こう説明されています。

自分の"商売道具"を使いこなすための高度な専門知識を持ち、経験値も高い。分析力に優れている。ビジネス感覚に優れている。ユーザのことをよくわかっている。斬新なアイデアがほとばしり出る。好奇心旺盛。リスクをいとわない。自発的である。あらゆる可能性にオープンである。細かい点まで注意が行き届く。コミュニケーションが得意である。

もちろん、これらを全て備えているというわけではありませんが、共通して「ビジネスセンス、専門知識、クリエイティブなエネルギー、自分で手を動かして業務を遂行しようとする姿勢」が基本的要件にある人材こそが「スマート・クリエイティブ」であると定義しています。

こういった「スマート・クリエイティブ」たちを惹きつけ、活躍できる基盤を、グーグルはどうつくっているのか。

文化、戦略、意志決定などのカテゴリごとに、その重要な要素を詳しく紹介しています。

これから企業が発展するため、また自分自身が活躍していくために、是非おすすめしたい一冊です。


<目次>

はじめに ー 最前列で学んだこと

文化 ー 自分たちのスローガンを信じる

戦略 ー あなたの計画は間違っている

人材 ー 採用は一番大切な仕事

意思決定 ー 「コンセンサス」の本当の意味

コミュニケーション ー とびきりの高性能のルータになれ

イノベーション ー 原始スープを生み出せ

おわりに ー 想像を超えるものを想像しよう

<一節ピックアップ>

「こんにち、あらゆる企業はプロダクト開発プロセスのスピードと、プロダクトの質を高めることを最優先すべきだ。産業革命以来の業務プロセスは、リスクを抑え、失敗を避けることに重きを置きすぎていた。こうしたプロセスやそこから生まれた経営手法の支配する環境では、スマート・クリエイティブは息が詰まってしまう。一方、こんにち成功している企業の際立った特色は、最高のプロダクトを生み出しつづける能力だ。それを手に入れる唯一の道は、スマート・クリエイティブを惹きつけ、彼らがとてつもない偉業を成し遂げられるような環境をつくりだすことだ。」

<あわせて読みたい>

「ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代/ダニエル・ピンク」(三笠書房)

「モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか/ダニエル・ピンク」(講談社)

読書時間:短 ■■■■□ 長

読み易さ:易 ■■■■□ 難


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