フリー <無料>からお金を生みだす新戦略/クリス・アンダーソン

2015年05月17日 00:00

『無料からお金を生み出すビジネスモデルを考える』

「フリー <無料>からお金を生みだす新戦略/クリス・アンダーソン」(日本放送出版協会)


無料(フリー)というビジネスモデルについて書かれた一冊です。

著者のクリス・アンダーソン氏は『ロングテール』という概念を世に提唱したその人です。

氏は経済界を「物質」を扱うアトム経済と、「情報」を扱うビット経済に分け、以前までのアトム経済における無料は何か他のものでお金を払わされる、まるでおとり商法のようなものであったとする一方、現在のビット経済における無料は本当にタダで、そもそもビジネス上のキャッシュフローから取り除かれていることが多いと説明しています。

競争市場では、値段は限界費用まで下がるという原則のもと、長期的にみたコストが限りなくゼロに等しいビット情報は、時間の程度こそあれ必然的に無料に向かうとあります。

ではビット経済では、いかにして無料からお金を生み出し、ビジネスを成長させることができるのか。

GoogleやAppleなどの情報産業の最大手の戦略などを参考にしながら、そのモデルを紹介しています。

私たちが無料でサービスを受ける際、そのサービスを提供する側がどのようなビジネスモデルでお金を生み出しているのかを考えるのも、面白いかもしれません。

<目次>

第1章 フリーの誕生

第2章 「フリー」入門

第3章 フリーの歴史

第4章 フリーの心理学

第5章 安すぎて気にならない

第6章 「情報はフリーになりたがる」

第7章 フリーと競争する

第8章 非収益化

第9章 新しいメディアのビジネスモデル

第10章 無料経済はどのくらいの規模なのか?

第11章 ゼロの経済学

第12章 非貨幣経済

第13章 (ときには)ムダもいい

第14章 フリー・ワールド

第15章 潤沢さを想像する

第16章 「お金を払わなければ価値のあるものは手に入らない」

<一節ピックアップ>

「知る、知らないにかかわらず、私たちは何か無料のものを手に入れる代償として労働力を提供しているのだ。」

<あわせて読みたい>

「僕は君たちに武器を配りたい/瀧本 哲史」(講談社)

「新版 人生を変える80対20の法則/リチャード・コッチ」(CCCメディアハウス)

読書時間:短 ■■■■□ 長

読み易さ:易 ■■■■□ 難


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