「土漠の花/月村了衛」(幻冬舎)
ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。
その野営地に、氏族間抗争で命を狙われている女性が駆け込んだとき、壮絶な撤退戦の幕があがった。
圧倒的な数的不利。武器も、土地鑑もない。通信手段も皆無。自然の猛威も牙を剝く。
最悪の状況のなか、ついには仲間内での疑心暗鬼まで湧き起こる。
なぜここまで激しく攻撃されるのか? なぜ救援が来ないのか? 自衛官は人を殺せるのか?
最注目の作家が、日本の眼前に迫りくる危機を活写しつつ謳いあげる壮大な人間讃歌。(Amazon.co.jp より)
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執拗なワーズデーン小氏族からの攻撃に、死力を尽くして立ち向かう自衛隊員の姿に、時間を忘れて読み切ってしまいました。
なぜ自衛隊員たちがここまで命を狙われつづけられるのか。
最終章で明かされる真実に、著者がこの小説で伝えたい思いがあるのではないでしょうか。
現在、自衛隊の海外派遣について政策が議論されている中、フィクションとはいえ現実に起こりうる物語に、問題提起の意思を感じました。
<あわせて読みたい>
・「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディック」(ハヤカワ文庫SF)
読書時間:短 ■■□□□ 長
読み易さ:易 ■□□□□ 難
↓『読んでみたい!』と思う方は、是非シェアを!
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