「モダン・タイムス(上)(下)/伊坂幸太郎」(講談社文庫)
システムエンジニア兼プロの恐妻家、渡辺拓海は、ある日上司からとあるウェブサイトのプログラム修正を任される。
一見すると易しい内容の仕事にしか見えなかったが、問題は前の担当者が突然失踪したということ。
謎の失踪を追ううちに、渡辺はウェブサイトの検索キーワードが、ある特定のテーマに沿っていることに気が付く。
そしてそれは前の担当者と同様に、仕組みの深みにハマっていくきっかけでもあった。
この作品のテーマは「国家システムの成り立ち」と「分業による良心の欠如」ではないかと思います。
国家存続という大きな目的のために、多くの国民が無数に細分化された仕事を担い、一人一人が責任をもって作業をこなす世界。
しかしその手段が、常識から外れているものだとしたら?
巨大な権力を敵に回すことができるか。一人で立ち向かってどうにかできる問題なのか。
分業による良心の欠如は「社会の仕組みはそういう風にできている」という諦めを与えているのかもしれません。
内容は前作「魔王」の未来という設定であるため、先に「魔王」を読了することをおすすめします。
読書時間:短 ■■■■□ 長
読み易さ:易 ■□□□□ 難
<一節ピックアップ>
「人はな、他人が何を正しいと考えているのか、それをもとに判断する、ってことだ。今その状況でどうすることが正しいのか、他人の行動を参考にするんだよ。これは別に悪いことじゃない。他人に合わせたほうが、うまくいく場合が多いからな。ただそれを利用すれば、人の判断を、誘導できる」
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コメント
Divorce
jes
2020年12月05日
Think of a postnuptial deal, although you have learned about a pre nup?Hell O Divorce discussesmarried people must look into this record.
https://divorceronline.com/new-jersey/divorce-papers-online-new-jersey/
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