「知的生活習慣/外山滋比古」(ちくま新書)
「生活する」ということについて、深く考えさせられた一冊です。
人間の営みは、この「生活」にあるはずですが、近代教育あるいは労働において「生活」は軽視されてきたのではないでしょうか。
その結果が生活習慣病の多発というのは短絡的に聞こえるかもしれませんが、自分の生活をより良くするための習慣を身につけることの大切さを、どれほどの人が理解し実践しているのでしょう。
生まれつきの自分よりも、より良い自分になるために、生活習慣を少しずつ改善していく。
本来の人間の営みを取り戻すためにも、日々の「生活」を大事にしなければならないと感じさせてくれた内容でした。
<目次>
1. 頭に刺激
2. 体にいたわり
3. 心を豊かに
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難
<一節ピックアップ>
「まず、自分の生活を知的にする。そして知的なものを生活化する。さらに、知と生活の融合をさせられれば、人間としての価値は大きく高まる。昔の人は、人生後半に、出家ということをした。出家した人がどういう生きかたをしたのか、いまとなってはよくわかりかねるが、生活的なものを精神的な生活で高めることをしていたのではないかと想像される。現代では、形の上では出家は容易ではないが、知性によって生活を昇華し、生活力によって、自分を個性化することは不可能ではないだろう。」
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