「その女アレックス/ピエール・ルメートル」(文春文庫)
物語は、ジャン=ピエール・トラリユーによるアレックスの誘拐、監禁から始まります。
拷問に近いその監禁の様子が詳細に描かれ、想像するたびに身震いするほど恐ろしいものであり、アレックスがどのような末路を辿るのか、この時点では容易に察することもできたでしょう。
しかし、そうした予想を吹き飛ばすように、ここから思いも寄らない物語へと発展していきます。
読み手の想像をことごとく裏切っていく展開に、いつの間にか時間を忘れて読み耽っていました。
まだ読まれていない方が羨ましいと思えるほどのラストが、とても衝撃的な一冊です。
<あわせて読みたい>
・「一九八四年[新訳版]/ジョージ・オーウェル」(ハヤカワepi文庫)
・「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディック」(ハヤカワ文庫SF)
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■□□□ 難
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