エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする/グレッグ・マキューン
『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする/グレッグ・マキューン』(かんき出版)
「裁量労働制」「残業ゼロ法案」など、ここ日本においても、働き方を考えなければならない社会の仕組みが取り入れられようとしています。
今の働き方を見直すために、間違いなく役に立つ一冊です。
エッセンシャル思考とはなにか。
著者のグレッグ氏は、「本当に大事なことを見極め、最高のパフォーマンスを発揮することで『より少なく、しかしより良く』を追求するための思考」であると書いています。
そのためにはまず、3つの思い込みを克服することが重要であるとしています。
1つは「やらなくては」を「やると決める」に変えること。
2つめは「どれも大事」を「大事なものはめったにない」とすること。
そして3つめは「全部できる」を「何でもできるが、全部はやらない」に改めること。
たしかに今の働き方は、どの仕事も大事に見え、全部できますと引き受け、やらなくてはならない作業に追われているように見えます。
最小の時間で成果を最大にするためには、この3つの思い込みを克服し、自分が今何に力を注いでいるのかを強く意識する必要があるのではないでしょうか。
「選択」「ノイズ」「トレードオフ」など、19のコンテンツについてエッセンシャル思考での捉え方について説明し、『より少なく、しかしより良く』を実現させる考え方を教えてくれます。
今後、ますます必要となってくるであろう働き方の指南書として、良著としておすすめできる一冊です。
<目次>
[PART1 エッセンシャル思考とは何か]
第1章 エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考
第2章 選択ー選ぶ力を取り戻す
第3章 ノイズー大多数のものは無価値である
第4章 トレードオフー何かを選ぶことは、何かを捨てること
[PART2 見極める技術]
第5章 孤独ー考えるためのスペースをつくる
第6章 洞察ー情報の本質をつかみとる
第7章 遊びー内なる子供の声を聴く
第8章 睡眠ー1時間の眠りが数時間分の成果を生む
第9章 選抜ーもっとも厳しい基準で決める
[PART3 捨てる技術]
第10章 目標ー最終形を明確にする
第11章 拒否ー断固として上手に断る
第12章 キャンセルー過去の損失をきりすてる
第13章 編集ー余剰を削り、本質を取り出す
第14章 線引きー境界を決めると自由になれる
[PART4 しくみ化の技術]
第15章 バッファー最悪の事態を想定する
第16章 削減ー仕事を減らし、成果を増やす
第17章 前進ー小さな一歩を積み重ねる
第18章 習慣ー本質的な行動を無意識化する
第19章 集中ー「今、何が重要か」を考える
第20章 未来ーエッセンシャル思考を生きる
最終章 エッセンシャル思考のリーダーシップ
<一節ピックアップ>
「自分の生活を振り返ってみてほしい。よく考えずに仕事を引き受け、「何でこんなことやっているのだろう」と不満に思うことはないだろうか。相手の機嫌を損ねないためだけに依頼を引き受けていないだろうか。イエスと言うことに慣れすぎて、思考停止していないだろうか?また、忙しすぎてすり減っていると感じることはないだろうか。働きすぎなのに成果が出なかったり、どうでもいい作業に追われて仕事ができないと感じたことはないだろうか。つねに走りつづけているのに、どこにもたどり着けないような気がしないだろうか?ひとつでも思い当たることがあるなら、エッセンシャル思考を試してみたほうがいい。」
<あわせて読みたい>
・「嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え/岸見一郎」(ダイヤモンド社)
・「こうして、思考は現実になる/パム・グラウト, 桜田直美」(サンマーク出版)
読書時間:短 ■■■■□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難
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