日本を救うC層の研究/適菜収

2015年02月19日 00:00

『"当たり前"の崩壊への警鐘』

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日本を救うC層の研究

日本を救うC層の研究/適菜収』(講談社


「日本をダメにするB層の研究」に引き続き、読了しました。

C層とはB層の対極にある存在で、「グローバリズム」「普遍主義」「改革・革新・革命」といったものを警戒する層であると、著者は規定しています。

保守的思想の色合いが濃く、「B層の研究」と同様、評価が明確に分かれる一冊だと思いますが、やはり同様に考えさせる内容も盛りだくさんでした。

その中でも、「プロフェッショナル、専門家、職人の意見は素人の意見よりも重視すべきです。

ごく当たり前の話ですが、当たり前の話が通用しないのが現代です。」という一節に思うところがありました。

素人が専門家に対して、ろくに調べもせず平気で評を論じる。

そして、そのお返しとばかりに、専門家が頼まれもしないのに素人に悪評を浴びせる。

そのような風潮が散見される世の中ではないでしょうか。

自分の道を見誤らず、その道のプロフェッショナルを尊重し、温故知新を重ねて精進していく。

そうした「当たり前の生業」の崩壊に、警鐘を与える一冊ではないかと思います。

<目次>

第一章 三島由紀夫の警告

第ニ章 なぜ政治はここまで腐ったのか?

第三章 なぜプロの仕事が尊重されなくなったのか?

第四章 C層の研究

<一節ピックアップ>

「素人がプロフェッショナルを論評して恥じない時代です。職人、専門家が軽視される時代です。そしてアマチュア、素人、凡庸な人間、暇な人間が、隙さえあれば意見を表明し、世の中を動かしてしまう時代です。

<関連書籍>

「日本をダメにしたB層の研究/適菜 収」(講談社)

「常識を疑うことから始めよう/ひすいこうたろう、石井しおり」(サンクチュアリ出版)

読書時間:短 ■■□□□ 長

読み易さ:易 ■■■□□ 難


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