大国の掟―「歴史×地理」で解きほぐす/佐藤優

2017年01月15日 20:25

『国際情勢をよむために』 

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「大国の掟―「歴史×地理」で解きほぐす/佐藤優」(NHK出版)


日に日に混迷の度合いを増していく国際情勢。

日本も例外なく、大国による政治的な影響に晒されています。

国際情勢は決して私たちの生活に無関係ではありません。

10年後、20年後、日本はどのようになっているのか。

あるいは、どのようになっていなければならないのかを考えることは、私たち一人ひとりにとっても大変重要なものなのです。

著者の佐藤優氏は、その国際情勢を読み解くには「変わらない要素」に注目することが必須条件であるといいます。

それは、過去に生じた出来事である「歴史」と、領土という物理的な空間の「地理」の2つの要素。

この2つの要素から現下国際情勢をアナロジカルに捉えることで、今後大国がこう動くであろうと予測することができます。

英国のEU離脱、米国のトランプ現象にみる孤立主義・モンロー主義への回帰。

ドイツEUにみる領土拡大への思惑。

そしてロシアにみる緩衝地帯への永続的な執着など。

2つの変わらぬ要素から導き出されるこうした大国を動かす掟を類推し、日本の置かれている立場と今後の課題について考えることのできる一冊です。

<目次>

序章 国際情勢への二つのアプローチ

第一章 英米を動かす掟

第二章 ドイツを動かす掟

第三章 ロシアを動かす掟

第四章 中東を動かす掟

第五章 中国を動かす掟

終章 「歴史×地理」で考える日本の課題

読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難

<一節ピックアップ>

「「悲観主義者とは、事情に通暁した楽観主義者である」客観性と実証性を軽視もしくは無視して、自己が欲するように世界を認識する反知性主義に陥るよりは、暗い絵でも現状を冷静に見つめることの方が有用性が高いと私は考える。」

<あわせて読みたい>

「新・リーダー論 大格差時代のインテリジェンス/池上彰、佐藤優」(文春新書)

「世界史で学べ!地政学/茂木誠」(祥伝社)


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