「言ってはいけない 残酷すぎる真実/橘玲」(新潮新書)
「ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない」
生まれもった資質、能力、容姿、性別。
また自分で選ぶことのできない人種、出自、両親、環境。
人類みな平等という社会通念のうえで教育を受け社会に出ていく私たちは、果たして本心から平等を信じているのでしょうか。
遺伝化学が教えてくれるものは、平等の2文字からは程遠い残酷な真実。
人は生まれながらにして不平等であるという事実を突きつけられるばかりです。
しかし、人は誰しも幸福になるために生きています。
そしてそれは否定されるべきものではありません。
ただ、幸福になるための土壌が、人によってバラバラであるということは知っておく必要があります。
こうした事実に目を瞑るのではなく、まずは認めてそれから何をするのかを考える。
橘玲さんの作品は、こうした残酷な真実に目を向ける大切さを教えてくれます。
<目次>
1.努力は遺伝に勝てないのか
2.あまりに残酷な「美貌格差」
3.子育てや教育は子どもの成長に関係ない
読書時間:短 ■■□□□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難
<一節ピックアップ>
「古代社会では、不幸な知らせを伝えた使者は斬首された。これはいまでも同じで、集団にとって不愉快なことをいう者は疎んじられ、排斥されていく。みんな見たいものだけを見て、気分のいいことだけを聞きたいのだから、知識人(すなわち賢いひとたち)が知らないふりをするのは、正しい大人の態度なのだろう。」
<あわせて読みたい>
・「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法/橘玲」(幻冬社)
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