「思考の整理学/外山滋比古」(ちくま文庫)
「乱読のセレンディピティ」に感銘を受け、著者のベストセラーであるこの一冊を手に取りました。
人の思考がどういったものであるか。また、その思考をどう上手く活用するかを知るうえで貴重な指南書になる一冊であると思います。
戦後、これまで続いてきた知識詰め込み型の義務教育で生み出される人間は、コンピュータの出現によりその存在が危うくなりつつあります。
人として、その知識や情報を活用するためには、元来備わっている潜在意識と忘却という思考の整理術により、自分の価値観と照らし合わせた成熟したアイデアを創出していかなくてはなりません。
手にした知識のうち、何を忘れ、何を掛け合わせるか。
しっかりとした思考を持つためには、まずその土台となる自分の価値観を明確に持つ必要があると感じました。
<目次>
第1章 グライダー/不幸な逆説/朝飯前
第2章 醗酵/寝させる/カクテル ほか
第3章 情報の"メタ"化/スクラップ/カード・ノート ほか
第4章 整理/忘却のさまざま/時の試練 ほか
第5章 しゃべる/談笑の間/垣根を越えて ほか
第6章 第一次的現実/既知・未知/拡散と収斂 ほか
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難
<一節ピックアップ>
「人間らしく生きて行くことは、人間にしかできない、という点で、すぐれて創造的、独創的である。コンピューターがあらわれて、これからの人間はどう変化して行くのであろうか。それを洞察するのは人間でなくてはできない。これこそまさに創造的思考である。」
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