『時間資本主義の到来 あなたの時間価値をどこまで高められるか?/松岡真宏』(草思社)
現在の企業活動や個人の消費行動の変化を「時間価値」というアングルで捉え直し、社会のこれからの未来図を考察しようと試みる一冊です。
人間は長らく、多くの制約を克服しようと努力し、またその行動こそが歴史を作り上げた。
そして最後に残った制約が「時間的制約」であるとする著者の考察は大変興味深いものです。
時間が克服できない制約であるがゆえに、そこに価値を与えるビジネスや価値を見出だす消費が行われているのでしょう。
時間は一人一人にとってかけがえのない資本です。
ムダな時間はなるべく節約し、有意義な時間を創造していく。
この「節約的時間価値」と「創造的時間価値」を求める時代に、社会は突入しているのだといえると思います。
<目次>
第1章 人類に最後に残された制約条件「時間」
第2章 時間価値の経済学
第3章 価値連鎖の最適化から1人ひとりの時間価値の最適化へ
第4章 時間そのものを切り売りする
第5章 選択の時間
第6章 移動の時間
第7章 交換の時間
第8章 人に会う時間を作れる人、作れない人
第9章 公私混同の時代
第10章 時間価値と生産性の関係
第11章 時空を超えて
第12章 巨大都市隆盛の時代
第13章 思い出の総和が深遠な社会へ
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難
<一節ピックアップ>
「私たちは、つらい時間を早く進めたり、楽しい時間を長引かせたりと、時間そのものをコントロールすることはできない。しかし単位時間あたりで生産できる価値を高め、ムダな時間を短く、有意義な時間を長く取ることはできる。時間そのものを変えられないならば、現代における時間というものを理解し、自分の意識や行動を変えていけばいいのだ。」
<あわせて読みたい>
・「マーケット感覚を身につけよう 「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法/ちきりん」(ダイヤモンド社)
・「ゴール ー 最速で成果が上がる21ステップ/ブライアン トレーシー, 早野 依子(訳)」(PHP研究所)
↓『時間は価値ある資本である!』と思う方は、是非シェアを!
コメント
コメントが見つかりません。