「なぜ、この人と話をすると楽になるのか/吉田尚記」(太田出版)
ニッポン放送アナウンサーの吉田氏が、過去8回にわたるニコニコ生放送で話した内容を再構成した一冊です。
動画をもとに構成されているため、会話調にすすむ文章がとても読みやすく、また所々に出てくる視聴者からの<コメント>からニコニコ生放送の臨場感を感じることができて楽しめました。
「コミュ障は治すことができるのか?」をテーマに、吉田氏がこれまでの経験をもとにコミュニケーション能力についてアプローチする内容です。
「コミュニケーションの目的は、コミュニケーションである」という持論から、コミュニケーションをひとつのゲームとして捉え、そのゲームのルールとテクニックを紹介しています。
ルールは、参加者全員による「協力プレー」
ゲームの敵は「気まずさ」
ゲームは「強制スタート」
そしてゲームの勝利条件は「参加している人全員が会話を通じて気持ち良くなること」
コミュニケーションとは、相手が気持ちよくなれば自分も気持ちよくなる。
相手が楽なら、自分も楽だという一蓮托生のゲーム。
人に楽しくしゃべってもらうテクニックを使いながら、みんなで勝利に向かって進むもの。
こう捉えると、コミュニケーションが楽しいものだと思える方もいるのではないでしょうか。
『コミュ障、恐るるに足らず。それは可能性の入口なのです。』
ゲームのコツを掴み、タイトル「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」の『この人』になりたいものだと感じました。
<目次>
はじめに コミュ障の私よ、さようなら
1 コミュニケーションとは何だろう
2 「コミュ障」だった私
3 コミュニケーションという「ゲーム」
4 ゲーム・プレーヤーの基本姿勢
5 沈黙こそゴール
6 コミュニケーション・ゲームのテクニック
7 質問力を身につける
8 キャラクターと愚者戦略
9 コミュニケーション・ゲームの反則行為
まとめ コミュニケーションは徹頭徹尾、人のために
<一節ピックアップ>
「コミュニケーションというのは、じつは、コミュニケーションが成立すること自体が目的であって、そのときに伝達される情報は二の次なんです。情報の質や内容なんてどうでもいい。エレベーター内の十数秒の価値は、コミュニケーションが円滑に為されたかどうかによってのみ測られます。スムースに言葉のやりとりができ、その場を楽にすごすことこそが第一なんですね。」
<あわせて読みたい>
・「自分のことを話すのが苦手でいつも損している。ー 入社3年目までに身につけておきたい「アピール力」/川上 徹也」(廣済堂出版)
・「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代/アダム・グラント」(三笠書房)
読書時間:短 ■■□□□ 長
読み易さ:易 ■□□□□ 難
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