『稼ぐ力 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方/大前研一』(小学館)
「裁量労働制」「社内失業」「65歳定年制」「解雇ルールの緩和」。
いま、会社での働き方が大きく変わろうとしています。
そうした大きな変革の中、自立して生きていくという意識・志向が、今後の日本のビジネスパーソンの仕事を考える上できわめて重要なキーワードのひとつであると大前氏は書いています。
それはつまり、社員一人一人の「能力」と「成果」、言い換えれば「稼ぐ力」が厳しく問われる時代が訪れつつあるということを表しています。
では、この時代に在る私たちはどうするべきなのか。
大前氏も書かれているとおり、気づいた人から今すぐにでも勉強を始めるべきだと私も思います。
10年後、20年後には、「思い立ったが吉日」と新たなチャレンジを始めた人と始めなかった人には大きな差がついてきます。
それにはまず、「ハードスキル」と「ソフトスキル」を身につけること。
「ハードスキル」とは、会計、財務、マーケティング理論、統計学などの道具を使うスキル。
「ソフトスキル」とは、民族、国籍、文化、言語、宗教を越えたコミュニケーションスキル。
両スキルをすべて身につけることは難しいですが、自分にはこれができるという「名札」を身につけるため、より多くのことを学んでいく必要があるのは確かです。
『人ができないことをやるのが「仕事」であり、誰でもできることをやるのは「作業」でしかないのである』
これから先、余人をもって代えがたい「仕事」のできるスキルと意欲のある人こそが、この働き方の変革の中で生き残れるのではないかと思います。
<目次>
第1章 日本企業は今、何に苦しんでいるのか
第2章 これからの日本企業に必要な人材とは
第3章 世代別「稼ぐ力」をどう鍛えるか
第4章 産業"突然死"に備えるケース・スタディ
第5章 求む!日本と日本企業を強くする新世代人
<一節ピックアップ>
「この「自立して生きていく」という意識・志向は、今後の日本のビジネスパーソンの仕事を考える上で、極めて重要なキーワードの一つではないかと思う。それは何も、会社から離れて独立・起業するということではない。会社に所属していても、会社に寄りかからずに生きていけるか、ということだ。」
<あわせて読みたい>
・「日本の論点(2015~16)/大前研一」(プレジデント社)
読書時間:短 ■■■□□ 長
読み易さ:易 ■■■□□ 難
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