知識をつける!
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学/山田真哉」(光文社新書)
会計学と聞くと、数字に弱い自分には関係ない、あるいは会社を経営している人が使うものというイメージがあるかもしれません。
実際、私も数字に苦手意識があり、会計学というものは専門家の分野だと思っていました。
しかしこの一冊は、我々の日常生活にある「身近な疑問」について会計の視点からアプローチし、その疑問を解明していくことで、会計学というものが非常に身近なものであることを教えてくれます。
誰も買わないさおだけ屋、なぜか住宅街にある高級フランス料理店、商品が処狭しと並べられた自然食品店など、どうして継続することができるのか分からないお店の裏側を読み取れる、とても面白い内容でした。
そして著者は、数字に弱い人、数字が苦手な人であっても、「数字のセンス」を磨くことで、身近な意志決定の幅が拡がるということも説明しています。
これから会計学に触れてみようという方、また、会計学に興味のない方にも、おすすめの一冊です。
<目次>
プロローグ どうして「会計」はむずかしいのか?
エピソード1 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
エピソード2 ベッドタウンに高級フランス料理店の謎
エピソード3 在庫だらけの自然食品店
エピソード4 完売したのに怒られた!
エピソード5 トップを逃して満足するギャンブラー
エピソード6 あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?
エピソード7 数字に弱くても「数字のセンス」があればいい
エピローグ 普通の人が「会計」を学ぶ意味
<一節ピックアップ>
「会計の本質はそれほどむずかしくはないというのも私の実感です。それも、会計の本質的な話になればなるほど、私たちの身近な生活の話にもつながってきます。それもそのはず、会計の考え方は、もともと私たちの生活をより便利にするために生まれてきたのですから。」
<あわせて読みたい>
・「ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務/石野雄一」(光文社新書)
・「正しい家計管理/林總」(WAVE出版)
読書時間:短 ■■□□□ 長
読み易さ:易 ■■□□□ 難
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